新年あけましておめでとうございます鏡餅
ご挨拶が大幅に遅れまして申し訳ありませんパンチ!
既に寒中お見舞い申し上げます!ですね。
2013年ヘビ年マーケットは予定通り極めて順調な展開となっております。
みなさまロケットスタートは切れておりますでしょうかロケット
不動産が気を吐き、サラ金系が大暴れ、含み資産関連がもぞもぞと蠢き、メガバンクも重い腰を上げ始め、新興市場ではみどり虫が雄叫びをあげ、週末にけかけては今相場の着火剤となったバイオ関連が再び動意づいたりと綺麗に循環物色となっているように見える。
前々回の当欄の結びで

日本株式のあたらしい伝説はもう始まっているのかもしれません。

なんて書きましたが案外とてつもないことが進行しているのかもしれません。
いままで溜まった負のエネルギー、まさにいまこそ一気に吐き出し上昇エネルギーに転換させたいものです。

さて、その「エネルギー」に関して世界地図を一変させるかもしれない事態が静かに進行している。
「財政の崖」問題がひとまず先送りされたアメリカ。
株式市場もひと息ついて穏やかなスタートを切っている。
いわずと知れたエネルギー輸入大国のアメリカが一転輸出国になるかもしれないというのだ。

「シェールガス革命」

革命とつく程の強烈なインパクトで世界のエネルギーマップを塗り替えようとしている。
2020年以降サウジを抜いて世界最大の石油・天然ガスの産出国になるという。
年初に放送されたNHKの「クローズアップ現代」でも時間を大幅に延長して特集番組が組まれた。
従来掘削されている層よりもさらに大深度にシェール層(頁岩層)がありその中にガスやオイルがかなり含まれているということは以前からわかっていた。
しかしながらコスト面さらには技術面でも未熟であったため長く放置されていた。
ところがアメリカのとあるベンチャー企業がハイテクを駆使して研究を重ねた結果容易に抽出できるまでに技術は向上した。
エネルギー価格高騰のなか、その技術にメジャーが飛びついた。
かくして21世紀のゴールドラッシュが始まったのだ。
テキサスには全米各地から労働者が集まり、安いエネルギーに飛びつくように世界的な企業が押し寄せてきている。
前回も軽く触れたが世界最大の産出国という地位が視野に入ったなか中東をほったらかしにしている理由がここにあるとのみたても決して大袈裟ではなかろう。
もはや金食い虫の中東に軍備を注ぐ必要もない。
このことは9割近くを中東に依存している日本にとって極めて重大だ。
シーレーンを無言の圧力で守ってくれていたアメリカがいなくなる影響は想像できないくらいの恐怖であろう。
エネルギーで辛うじて国力を保っているロシアも危機意識を持ち始めたようだ。
「シェールガス革命」はマジみたいだ!と焦りを隠そうとしない。
熊とプーさん、おっと失礼、森喜朗プーチンが再び接近し始めたのはそんな事情が大きく絡んでいるのかもしれない。
なぜ中国ではなく日本なのか、その答えは単純に「商売しやすい」ということのようだ。
中国のマーケットはロシアにとっても確かに魅力あるマーケットではある。
しかしながら彼らは世界中に網を張り巡らせエネルギーを力づくで確保している。
さらに中国の足元にはアメリカ以上のガス・オイルが眠っているという。
ならば日本経由でアジアの需要を満たしてしまったほうがはるかに易しいとのみたて。
ロシアにとって中国は同胞に近いようにも思ってましたが案外「やっかいな隣人」でもありそうだ。


エネルギー(上)/日経BP社

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「エネルギー」を求めて奔走する商社マン、「エネルギー価格」の不安定な値動きに翻弄される人間模様、そして開発と自然との共生に苦しむ庶民の葛藤が描かれた大作。
ノンフィクションに近い仕上がりでその舞台裏まで克明に描かれている。
そのディテールにこだわり過ぎていて娯楽作品とはかけ離れた感は否めないが興味あるものにとっては強く惹きつけられるであろう。
デリバティブに絡むやり取りもあって刺激的ではあるがテンポが遅過ぎて読み進むのがなかなか大変・・・・ショック!


エネルギー(下)/日経BP社

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「シェール革命」も手放しでは喜べない側面もある。
掘削時にシェール層を破壊させる為に大量の水が使われる。
その水には破壊を容易にさせる有害な化学薬品が多く含まれている。
いまはまだ大きな問題になってはいないようであるがやがて表面化してくる可能性は高い。
水道の蛇口にライターを近づけると燃え上がるなんてことも。
まさか環境保護団体のやらせではないとは思うが井戸の汚染は確かに気にかかる。
この物語でもサハリン開発における環境破壊が影を落としている。
わたしたちは原発の負の側面をまさにリアルで全身に被っている。
ジェームスディーンは原油を掘り当て全身に浴びて歓喜した。
我等は見えない何かを全身に浴びて葛藤している。
いかにしてクリーンで強力なエネルギーを確保するか。
極めて複雑で難解な問題に直面している。
太陽光や風力発電に代表される再生可能エネルギーのシェアはこれだけ騒がれても僅か0.6%というその存在価値の低さには驚きを隠せない。




校庭を走り回り金色の汗を流すこどもたちのエネルギーを奪う権利はわたしたちにはない。





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次郎DASH!